自動倉庫管理・倉庫内物流向け3D測定ソリューション
最適な3Dカメラを選定することで、測定作業を効率化
保管、仕分けからパレット積み、出荷に至るまで、物流の自動化において、貨物やパレットの寸法・容積測定は非常に重要です。以下では、最先端の3D測定ソリューションを導入することで、測定作業の速度・精度・効率性を向上させる方法について解説します。
最終更新日: 2026/07/06
読了時間:約 24 分
自動倉庫管理向け3D測定について知っておくべきこと
カメラと被写体の距離によって最適な3Dカメラが異なるため、3D測定ソリューションの選定において、撮影距離は非常に重要
パレット積み・仕分けの許容誤差が±5mmであるのに対し、国際運賃の計算をはじめ、規定に従った高精度な測定が求められる場合もあるなど、用途によって精度要件が変化
材料特性(光沢、黒色、半透明など)、周辺環境(照明条件の変化など)が画像処理の難易度や3Dカメラの選定に大きく影響
長距離撮影とコスト削減が求められる場合は、HDR撮影と複数カメラの同期に対応し、厳しい照明条件や複雑な物流作業においても、正確な容積測定が可能なTime-of-Flightカメラがおすすめ
ランダムドットプロジェクター付きのアクティブステレオカメララは、反射性の高い黒色フィルムの検出を含め、表面形状・質感にかかわらず、信頼性の高い測定が可能
軽量、低コストかつコンパクトな小型ステレオカメラは、ロボットアームへの取り付け、棚の空き状況の確認、狭所作業をはじめ、モバイル用途やスペースの限られた用途に最適
3D測定における撮影距離の重要性
容積・外周測定向けの3Dビジョンシステムを構築する際には、まず最重要事項である撮影距離(カメラと被写体の距離)を確認したうえで、距離に応じてカメラや撮影手法を変更する必要があります。
長距離撮影(3~10m):幅広い用途に最適なTime-of-Flightカメラ
パレットや大型貨物の寸法測定をはじめ、自動倉庫管理・倉庫内物流の幅広い用途に最適なTime-of-Flight(ToF)カメラは、±5mmの測定精度に加え、照明条件の変化や明るさのバラつきにも強く、優れたコストパフォーマンスを実現できます。
主な用途
主な用途には、保管前のパレット降ろしにおけるパレットの寸法測定(入庫)、出荷前のパレット積み・トラック積載におけるパレットの寸法測定(出庫)などがあります。また3D測定により、パレットボックスの自動積載計算や、サイズ別の貨物仕分けを行うことも可能です。
Basler ToFカメラ:お手頃価格でありながら、照明条件の変化にも対応可能
Basler ToFカメラは、広視野角であるだけでなく、照明条件の変化や日光の影響を受けにくい設計を採用しています。また、1,579ユーロからのお手頃価格により、長距離撮影向けカメラとして優れたコストパフォーマンスを実現していることも、Basler ToFカメラの大きな特長です。

ソニー社製距離画像センサーDepthSense™による高精度な深度測定が可能
屋内撮影向けの850nmモデルに加え、倉庫内や荷さばき場の照明条件の変化に強い
低レイテンシーの高精度なハードウェアトリガーにより、3Dデータをリアルタイムに生成
二重露光&HDR機能:明暗差の大きい部位を鮮明に可視化
Basler ToFカメラには、コントラストの違いや細かな背景まで表現するHDR(ハイダイナミックレンジ)機能と、露光時間の異なる2枚の画像を重ね合わせる二重露光モードが搭載されており、明るい物体と暗い物体を鮮明に可視化できるため、倉庫内や荷さばき場など照明条件が大きく変化する場所においても、一貫した測定が可能です。
マルチカメラシステム:最大7台のToFカメラを同時に運用可能
Basler ToFカメラは、異なるネットワーク上にある場合でも同期とシームレスな運用が可能であるため、大型貨物の広範囲撮影や360度撮影に必要なマルチカメラシステムに最適です。
中距離撮影(0.6~5m):優れた精度を誇るアクティブステレオカメラ
高密度・高精度なポイントクラウドを生成するアクティブステレオカメラは、表面形状・質感(光沢のあるフィルムなど)にかかわらず、厳しい撮影条件においても、数m先にある小型貨物を正確に測定できます。
主な用途
主な用途には、規定に従った高精度な測定(運賃計算のための容積測定など)、出荷時の容積測定、反射・黒色・透明素材の梱包貨物の寸法測定などがあります。



Basler Stereo ace:表面形状・質感にかかわらず、高精度な測定を実現
mm単位の測定精度(撮影距離2mにおいて±2mm)を誇るBasler Stereo aceは、運賃計算のための容積測定をはじめ、高精度な測定が求められる用途に最適です。特に黒色・光沢・透明(半透明)素材の梱包物の寸法測定においては、ToFカメラを上回る信頼性を実現できます。

2つのグローバルシャッターセンサー(5MP)により、動体撮影時の歪みを防止
工場出荷時のキャリブレーションに加え、セルフキャリブレーション機能を搭載し、一貫した安定性と正確な測定を実現
モノクロ/カラーを選択可能
基線長100mm/200mm/300mmに対応し、撮影距離に合わせて最適な撮像が可能
各種表面形状・質感に対応した信頼性の高い3D測定
黒色・光沢・透明(半透明)素材の梱包物は、容積測定が非常に困難です。Basler Stereo aceを使用すれば、入射光の大部分を吸収する黒色素材や、反射性・光沢のある透明(半透明)素材を含め、撮像が困難な梱包物に対しても、信頼性の高い3D測定を実現できます。
このほか、表面が平坦、反射性が高い、光を吸収するなどの場合は、内蔵のランダムドットプロジェクターによって人工的に質感を追加することで、深度測定の精度 安定性を向上させることも可能です。
短距離撮影(0.25~3m):狭所作業に適したコンパクトなステレオカメラ
Basler Stereo miniは、小型機器やロボットアームへの取り付け、その他狭所作業を含め、スペースが限られた場所における短距離撮影においても、高精度な3D測定が可能です。
主な用途
主な用途には、ロボットナビゲーション、積載・在庫管理、棚の空き状況の確認、近距離の3Dマッピングなどがあります。



Basler Stereo mini:コンパクト、軽量かつ低価格
既存設備の刷新、スペースの限られた場所での運用にかBasler Stereo mini は、コストパフォーマンスを高い3D測定を実現できます。さらに、狭所作業に適した。これらのモデルは249ユーロから販売されています。

最小外径寸法90mm×25mm×30mmのコンパクトなボディ
最小重量97g
基線長50mm/95mmに対応し、撮影距離や測定範囲に合わせて最適な撮像が可能
pylon SDKとGenTLによる簡単セットアップを実現
正確な深度情報に基づくポイントクラウド
ステレオ撮影により深度情報を収集するBasler Stereo miniは、2枚の画像の視差から深度マップを生成したうえで、ポイントクラウドに変換します。システムコストを抑えながら、十分な精細度の3D画像を取得できるため、幅広い用途に最適です。
概要:どの3Dカメラがどの分野で優れているか?
以下の概要では、おすすめの3Dソリューションを比較しており、ご自身の用途に最適なカメラが一目でわかるようになっています
撮影手法 | Time-of-Flight | アクティブステレオ | アクティブステレオ |
|---|---|---|---|
推奨用途 | 広範囲撮影、長距離撮影 | 高精度な3D測定、中距離撮影 | 狭所作業、短距離撮影 |
物流用途 | パレット追跡、容積測定、大型貨物の撮影、周辺環境の把握、障害物検知 | ビンピッキング、貨物・物品の認識、寸法測定 | AMR(自律走行搬送ロボット)、AGV(無人搬送車)、狭所作業、短距離撮影、障害物検知 |
屋外撮影 | ◎ | 用途によって異なる | 用途によって異なる |
動体撮影 | 〇 | ◎ | ◎ |
コンパクトさ | 〇 | △ | ◎ |
コスト | $$ | $$$ | $ |
主な特長 | 撮影距離が長い、環境光の影響を受けにくい | 中距離撮影における測定精度が高い | 省スペース、短距離撮影に最適 |
コード読み取り&追跡管理
複数のカメラによる1次元/2次元コード読み取り
貨物搬送や倉庫内物流において、コードや文字の自動読み取りは欠かせません。マルチカメラシステムを構築し、3D測定と1次元/2次元コード読み取りを同時に行うソリューションには、以下のようなメリットがあります。
複数のカメラを運用することで、柔軟性とスループットが向上
新規設備/既存設備のいずれにも導入可能
よくあるご質問(FAQ)
レーザー光を照射し、物体の存在・位置・距離を検出するLiDARは、物体認識やナビゲーションにおいて効果的であるものの、ポイントクラウドの密度が低いため、複雑な構造物の寸法測定には適していません。
一方、ToFカメラ、ステレオカメラといった3Dカメラは、周辺環境の把握だけでなく、撮影範囲内における深度情報の取得にも優れているため、環境変化が激しい場所や物が密集した場所においても、高精度な寸法測定が可能です。
3Dカメラが寸法測定に適している理由
優れた測定精度:寸法測定に求められる正確な長さ・幅・高さデータを取得可能
詳細な深度情報:低密度なポイントクラウドしか生成できないLiDARと異なり、撮影範囲の高解像度深度マップを生成できるため、物体の境界が鮮明になり、測定精度が向上
安定した性能:人や物が密集した倉庫内においても、動きの予測が難しい複数の障害物(歩行者、フォークリフト、パレット、貨物など)を認識可能
物体認識・識別:深度情報に加え、物体認識・追跡管理・品質検査に必要な特徴抽出が可能
複雑な構造物への対応:詳細な3Dデータを取得することで、LiDARでは難しい複雑な構造物の寸法測定が可能
周辺環境を考慮した測定:形状・外観に関する情報を収集することで、対象物と周囲の障害物を識別し、測定の信頼性を向上
低コスト&優れた拡張性:性能・精度・コストのバランスが取れたステレオカメラ/ToFカメラは、倉庫管理の自動化に最適
上記の通り、高い汎用性と信頼性を備えた3Dカメラは、複雑かつ環境変化の激しい倉庫内においても、安定した性能を維持しながら、高精度な寸法測定を実現できます。
屋外にある荷さばき場を含め、倉庫内の照明条件は、天候や屋内照明、走行するフォークリフト/パレットの影などによって大きく変化します。しかし、対象物に光を照射し、反射光が戻ってくるまでの時間、または反射光との位相差に基づいて深度情報を取得するToFカメラであれば、環境光の変化にかかわらず、安定した測定を実現できます。
このほか、Basler ToFカメラには、以下のような特長があります。
二重露光&HDR機能:照明条件の変化にかかわらず、高コントラストかつ複雑な構造物に対して一貫した測定精度を実現
正確かつ均一な3Dデータ:寸法測定と物体認識の信頼性を向上
リアルタイム性:高速が求められる倉庫作業に最適
産業グレードの信頼性:過酷な環境でも運用可能
Baslerビジョンシステムは、GigEをはじめとする標準インターフェースに対応しているため、既存のIT・自動化設備に素早く簡単に導入できます。
物流における寸法測定装置とは、貨物、パレット、段ボール箱の長さ・幅・高さを迅速かつ自動的に測定する装置をいいます。人間によるメジャー測定の代わりに導入すれば、容積重量を瞬時に算出し、運賃計算や倉庫管理を効率化できます。
貨物・パレットの寸法測定は、物流・倉庫内物流に欠かせない作業です。また、運賃計算、倉庫管理の効率化、出荷の自動化、運送規定の遵守などに使用されるデータであるため、正確な測定が欠かせません。なお、長さ・幅・高さの自動検出には、深度情報に基づいて対象物の形状を再構築する3Dカメラが広く採用されており、特にToFカメラとステレオカメラの2種類が主流となっています。
ToFカメラ
ToFカメラは、赤外光を照射し、反射光がセンサーに戻ってくるまでの時間に基づき、撮影範囲内にある物体との距離を算出し、貨物やパレットの深度マップを生成します。しかも、導入が簡単であるため、一般的な寸法測定に最適です。
ステレオカメラ
人間の両眼視と同じ原理を採用しているステレオカメラは、基線長の間隔で配置された2台のカメラで撮影を行ったうえで、ステレオマッチングアルゴリズムを使用して2枚の画像内の特徴を比較しながら、視差に基づいて深度マップを生成します。正確な3D測定が可能であるため、極めて高い測定精度が求められる場合や、黒色・反射・半透明素材のフィルムをはじめ、撮像が困難な梱包材が含まれる場合に最適です。
はい、3Dカメラの種類にもよりますが、文字やバーコードを読み取ることも可能です。
ToFカメラ
ToFカメラは、深度情報の取得や寸法測定向けに設計されているため、文字やバーコードの読み取りには対応していません。しかし、ビジョンシステムに2Dカメラを追加すれば、ToFカメラで3D測定を行いながら、文字やバーコードを読み取ることができます。
ステレオカメラ
2台の高画素2Dカメラから構成されているステレオカメラは、画像データと深度情報の両方を取得できるため、寸法測定に加え、文字やバーコードの読み取りも可能です。ステレオカメラが1台あれば、対象物の寸法を測定しながら、バーコードやQRコード、印字を読み取ることができます。
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