技術的問題
技術的問題の一覧より、お困りの内容を選択してください。それぞれの項目では、以下の情報をご覧いただけます。
問題の特定方法
問題の解決方法(必ず返品申請前にお試しください。返品申請後は、以下の方法で問題が解決した場合でも、手数料が発生する可能性がございます)
撮影自体に問題はないが、画像内や外観検査において汚れが映り込む
Baslerでは、全カメラ製品の製造工程において、センサーの仕様に基づいた検査を実施し、光路に汚れなどの欠陥がないかを確認しています。
汚れの防止に関する注意事項
出荷時のカメラには、レンズマウントキャップが装着されています。カメラのIRカットフィルター(カラーカメラ)やセンサー(モノクロカメラ)に埃などが付着しないようにするため、以下の点にご注意ください。
カメラにレンズを取り付けていない時は、レンズマウントキャップを装着してください。
レンズマウントキャップ、レンズ、レンズアダプターを脱着する時は、カメラを下向けにするようにしてください。
センサーなどの光学機器が汚れる原因となるため、カメラに対してエアダスターを使用しないでください。
汚れが映りこみやすい条件
直接照明を使用している(センサー上の汚れが映りこみやすくなります)。
絞りが小さい(F16以上)。
センサーのピクセルサイズが小さい。
センサーの正しいクリーニング方法
Baslerでは、カメラの保証上の理由により、お客様によるセンサーのクリーニングを推奨しておりません。なお、ユーザーマニュアルの保証に関する注意事項においても、以下の文言を掲載しております。
可能な限り、センサー表面のクリーニングは行わないでください。クリーニングが必要な場合は、拭き跡を残さないようにするため、揮発性が高いガラスクリーナーまたは純アルコール(イソプロピルアルコールなど)を清潔で柔らかい布に少量塗布してご使用ください。
センサーは静電気によるダメージを受けやすいため、クリーニング中に静電気を発しない布(コットンクロス、クリーニング専用のファイバークロスなど)をご使用ください。
技術サポート
上記以外の問題でお困りの場合は、技術サポートチームまでお問い合わせください。その際、事前に以下の資料をご準備いただけますと、スムーズなご案内が可能です。
カメラのシリアル番号
問題の状況がわかる画像(未圧縮のもの)
その他の情報(照明、レンズ、F値の設定など)
配送、設置、その他取り扱いの際にセンサーに汚れが付着した時は、返品対応ができません。汚れやすい環境で撮影を行う場合や、Baslerの品質管理全般に関してご不明点がある場合は、販売代理店または営業担当者までお問い合わせください。
返品申請はこちら
カメラの動作に問題はないが、全体的な画質が悪い
主な原因
レンズ:撮影を行うには、カメラだけでなく、レンズも必要になります。カメラに合ったレンズを選定するには、レンズセレクターをご使用いただくか、技術サポートチームまでお問い合わせください。
発熱:センサーが高温になると、画像にノイズが発生するおそれがあるため、十分な熱対策を行うようにしてください。一般的なBaslerカメラの場合、筐体温度を50°C以下に保つ必要があります。動作環境の詳細については、ユーザーマニュアル(ダウンロードはこちら)をご覧ください。
ゲイン:ゲインが高いと、画像にノイズが発生するおそれがあります。ノイズを低減するため、露光時間を長くするか、明るい環境で撮影を行ってください。なお、SN比はセンサーによって異なります。製品仕様の詳細については、EMVAデータをご覧いただくか、技術サポートチームまでお問い合わせください。
カラーバランス:画像の色合いに不具合がある場合は、カメラのホワイトバランス機能を使用し、赤、緑、青の値を調整する必要があります。詳しくはユーザーマニュアル(ダウンロードはこちら)をご覧ください。
画素欠陥:画像内に見られる白飛びや黒つぶれは、センサーの製造時に発生した画素欠陥によるものです。Baslerでは、カメラの製造時にセンサーの仕様に基づいて画素欠陥を補正していますが、カメラが宇宙線被爆をしやすい環境(航空輸送など)に置かれると、画素欠陥が増大するおそれがあるため、ご注意ください。
ローリングシャッター現象:ローリングシャッター方式のCMOSセンサーは、1列ずつ読み出しを行うため、動体撮影時に歪みが発生します。ローリングシャッター現象の詳細や対策については、ユーザーマニュアル(ダウンロードはこちら)の「電子シャッター操作」の項目をご覧ください。
EMI:[Image Formats Controls]にていずれかのテスト画像を有効にし、撮影ボタンをクリックして画像を取得します。テスト画像に不具合がある場合は、近くに電磁波を発する物(ステッピングモーター、電源スイッチ、交流の高電圧機器など)がないかをご確認のうえ、カメラをそれらの物から遠ざけるようにください。
画像の明るさ:画像が暗い場合は、以下の方法をお試しください。 照明を明るくする。 レンズのF値を上げて多くの光を取り込む。 pylonビューワーの[Acquisition Controls]にて露光時間を長くする。 設定画面にてゲインを上げる。 設定画面にてブラックレベルを上げる。 設定画面にて明るさを調整する。
照明:一般的な交流照明は、電圧変化によってノイズが発生します。そのため、交流照明を使用する場合は、一定の光量を保つ特殊な設計になっているかをメーカーにご確認のうえ、pylonビューワーの[Acquisition Controls]にて露光時間を調整してください。
技術サポート:上記以外の問題でお困りの場合は、技術サポートチームまでお問い合わせください。その際、事前に以下の資料をご準備いただけますと、スムーズなご案内が可能です。
カメラの設定データ(pfsファイル)
カメラの情報(シリアル番号、ファームウェアのバージョンなど)
問題の状況がわかる画像(未圧縮のもの)
その他の情報(照明、被写体など)
フリーランモードにおけるカメラの動作に問題はないが、外部トリガーやフラッシュ制御ができない
主な原因
電圧:I/Oポートの電圧は、カメラモデルによって異なります。電圧要件の詳細については、ユーザーマニュアル(ダウンロードはこちら)をご覧ください。
I/Oピンの配列:ユーザーマニュアル(ダウンロードはこちら)において、カメラ側コネクターのピン数と配列をご確認ください。
I/Oの設定:pylonなどの設定画面にてI/Oラインのソース信号と配置を調整ください。設定方法の詳細については、ユーザーマニュアル(ダウンロードはこちら)をご覧ください。
I/Oポートの損傷:上記でも問題が解決しない場合は、周辺機器の使用などに伴う過電流により、I/Oポートが損傷している可能性があります。グラウンドループが発生していないかご確認のうえ、適切なシールドを取り付けてください。
主な防止策
シールド付きの電源ケーブルとデータケーブルを使用するとともに、モーターやバルブなどの電源ケーブルと並行して設置しないようにする。
他の回路から電気的に絶縁されているカメラ電源を使用する。
パワーグラウンド、シグナルグラウンドではなく、カメラ本体にシールドケーブルを接続する。
可能な限り、カメラの電源を切ってからデータケーブルを脱着する。シールドの取り付けとグラウンドループの防止については、こちらのアプリケーションノートをご覧ください。
技術サポート:上記以外の問題でお困りの場合は、技術サポートチームまでお問い合わせください。その際、事前に以下の資料をご準備いただけますと、スムーズなご案内が可能です。
カメラのシリアル番号
カメラの設定データ(pfsファイル)
トリガー信号に関する情報
アクセサリーに関する情報
カメラにアクセスできない/カメラが反応しない/カメラのLEDが点灯しない
主な原因
電源:ユーザーマニュアル(ダウンロードはこちら)において、カメラの電源要件をご確認ください。Power over Ethernet(PoE)接続を行う場合は、お使いの機器がIEEE 802.3af規格に準拠しているかご確認ください。また、機器が損傷するおそれがあるため、補助電源を追加する場合は、定格電圧にご注意ください。このほか、Power over Camera Link(PoCL)接続を行う場合は、お使いの機器(ケーブル、フレームグラバー)がPoCLに対応している必要があります。
LED:カメラの電源が入ると、カメラ本体のLEDが点灯します。LEDが正常に点灯しているか(LED搭載モデルの場合)、またはカメラの温度が上昇していないかご確認ください。
USB 2.0:USB 3.0対応カメラをUSB 2.0ポートに接続すると、USBホストコントローラーが過電流により停止し、カメラを検出できないおそれがあります。
ツール:Baslerでは、専用のカメラ設定ツールのほか、各種インターフェースに対応したpylon Camera Software Suite、Baslerネットワークカメラ向けのBasler IPカメラファインダーをご提供しています(ダウンロードはこちら)。カメラが検出されない場合は、適切なツールを使用しているかご確認ください。ツールを使用してもカメラを検出できない場合は、カメラが故障している可能性があります。このほか、カメラ検出後の問題については、「T5:カメラの動作に関する問題」をご覧ください。
カメラの損傷:上記でも問題が解決しない場合は、周辺機器の使用などに伴う過電流により、カメラが損傷している可能性があります。
主な防止策
シールド付きの電源ケーブルとデータケーブルを使用するとともに、モーターやバルブなどの電源ケーブルと並行して設置しないようにする。
他の回路から電気的に絶縁されているカメラ電源を使用する。
パワーグラウンド、シグナルグラウンドではなく、カメラ本体にシールドケーブルを接続する。
可能な限り、カメラの電源を切ってからデータケーブルを脱着する。シールドの取り付けとグラウンドループの防止については、こちらのアプリケーションノートをご覧ください。
技術サポート:上記以外の問題でお困りの場合は、技術サポートチームまでお問い合わせください。その際、事前に以下の資料をご準備いただけますと、スムーズなご案内が可能です。
カメラのシリアル番号
その他の情報(スイッチ、電源、ケーブル、ホストアダプターなど)
設定の一部または全部が変更できない/カメラが仕様通りに動作しない
主な原因
パケットロス:撮影中にpylon C++ API上でエラーコード:E1000014が表示された場合は、システムの構成機器(イーサネットケーブル、スイッチ、ネットワークインターフェースカードなど)の不具合によりバッファが完全に取得できず、パケットの損失や破損が発生している可能性があります。詳しくはよくあるご質問「エラーコード:3774873620(0xE1000014)の意味を教えてください」をご覧ください。
IPアドレス:pylonのIP設定ツール上にカメラが表示されるが、カメラにアクセスできない場合は、すべてのネットワークインターフェースカードのIP設定をご確認ください。自動IP(169.254.xxx.xxx)を有効化している場合、サブネットマスクが正しくない場合など、複数のネットワークインターフェースカードが同じサブネットに設定されていると、IPアドレスの競合が発生するおそれがあります。
USB 3.0ホストコントローラー:USB 3.0ホストコントローラーの接続や性能に不具合があると、USB 3.0対応カメラが正常に動作しない場合があるため、徹底した試験を通過したBaslerのホストコントローラーを使用することをおすすめします。詳しくはこちらのアプリケーションをご覧ください。
USB 3.0ケーブル:市販のUSB 3.0ケーブルは接続が不安定になるおそれがあるため、徹底した試験を通過したBaslerのケーブルやハブを使用することをおすすめします。Baslerアクセサリーは、Baslerカメラと優れた互換性を確保しているため、システムの性能を最大限に発揮することができます。各カメラモデルの最大ケーブル長については、こちらをご覧ください。
サードパーティ製ソフトウェア:サードパーティ製ソフトウェア(LabVIEW、Matrox Imaging Library、MATLAB、VisionProなど)を使用中にカメラに不具合が発生した場合は、pylonビューワーを使用してカメラの機能テストを行ってください。こちらのアプリケーションノートまたはよくあるご質問においても、関連する情報を掲載しています。サポートが必要な場合は、それぞれの開発元に直接お問い合わせください。
技術サポート 上記以外の問題でお困りの場合は、技術サポートチームまでお問い合わせください。その際、事前に以下の資料をご準備いただけますと、スムーズなご案内が可能です。
カメラのシリアル番号
問題の状況がわかる画像(未圧縮のもの)
撮影の詳細情報
カメラの設定データ(pfsファイル)
光路、電気回路、筐体に機械的損傷がある
主な原因
ネジ:レンズを取り付ける時は、取付穴の深さに合ったネジを使用する必要があります。カメラの機械的仕様については、ユーザーマニュアル(ダウンロードはこちら)をご覧ください。
機械的負荷:振動、重力などの機械的負荷が継続してかかると、カメラが損傷するおそれがあるため、放熱性に配慮したうえで、カメラマウントにダンパーを取り付けてください。
ケーブル:振動、重力などの機械的負荷がかかる場合は、カメラとケーブルが外れないようにしっかりと接続することも重要です。Baslerでは、最適な動作を保証するため、徹底した試験により互換性を確保したケーブルを豊富に取り揃えています。詳しくはこちらをご覧ください。
コネクター:ケーブル(オス側)とカメラ(メス側)のコネクターのピン数が異なっていると、接続した時に損傷するおそれがあるため、必ず事前にピンの数をご確認ください。Baslerでは、最適な動作を保証するため、徹底した試験により互換性を確保したケーブルを豊富に取り揃えています。詳しくはこちらをご覧ください。
技術サポート 上記以外の問題でお困りの場合は、技術サポートチームまでお問い合わせください。その際、事前に以下の資料をご準備いただけますと、スムーズなご案内が可能です。
カメラのシリアル番号
撮影の詳細情報