ToFカメラ搭載ラベル貼付ロボット
膨大な数の貨物を取り扱うグローバル物流センターでは、最近の市場ニーズの多様化に伴い、配送ラベルを貼付する作業の効率化が求められています。配送先・配送元の情報(住所、会社ロゴなど)、受付番号、バーコードなどを記載した配送ラベルは、物流の初期段階において必要不可欠な存在です。
そこで、Baslerは産業用ラベル貼付機の大手メーカーであるVanomation社と協力し、倉庫や物流センターで大量の配送ラベルを印刷し、貨物に貼付することが可能なロボットを開発しました。
ToFカメラ搭載ロボットの仕組み
Basler Time-of-Flight(ToF)カメラblazeと特別開発のカメラソフトウェアにより、ベルトコンベヤー上を高速で移動する貨物の位置・方向・サイズを検知し、関連するデータをロボットプリントアプリケーター(RPA)に転送。データを受け取ったロボットは、印刷された配送ラベルを貨物の所定の位置・方向に貼付します。静止しているパレットか、移動している貨物かにかかわらず、高い精度でラベルを貼付できることがその大きな特長です。
3Dカメラにより速度と柔軟性を向上
今回開発されたロボットを導入すれば、ラベルの貼り間違いが減るだけでなく、既存のラベル貼付機のように貨物の方向を揃える必要もないため、ベルトコンベヤーの設置スペースや追加の設備コストの削減にもつながるなど、物流企業にとってさまざまなメリットがあります。柔軟、高速かつ正確な物流システムを実現する3Dカメラ。そのさらなる活躍に今後も目が離せません。
メリット
裏面照射型ToF方式を採用したソニー社製距離画像センサーDepthSense™(IMX556PLR)により、空間座標と物体の方向を素早く正確に測定
一体型設計でコンパクトかつ取り付けも簡単なGigE対応カメラを搭載
明るさやコントラストに左右されずに測定可能
前処理済みの3Dポイントクラウドと2D輝度画像をリアルタイムに取得
Baslerが物体検知・測定用ソフトウェアの開発をサポート