活用事例

FPGAによる画像処理と機器制御の一元化

FPGA処理とシリアル通信を活用し、同一サイクル内のフィードバックを実現

高スループットのビジョンシステムは、画像処理と機器制御を独立して行うのが一般的です。しかし、画像データをホストPCへ転送し、ソフトウェアで解析した後、制御信号を送り返す必要があるため、往復処理によるタイムラグが発生していました。以下では、FPGA搭載フレーグラバーを介してこれらの作業を一元化し、上流側で画像補正や制御信号の生成を行うことで、ホストPCの処理タイミングに左右されることなく、同一サイクル内のフィードバックを実現する方法について解説します。

FPGAによるHDR補正と制御信号の生成:照明条件の変化にかかわらず、高精度な欠陥検出と迅速なフィードバックを実現
FPGAによるHDR補正と制御信号の生成:照明条件の変化にかかわらず、高精度な欠陥検出と迅速なフィードバックを実現

画像処理と機器制御の一元化

ビジョンシステムは、実際の撮影要件によって処理を行うプロセッサーを変える必要があります。特にリアルタイム性が求められる場合は、FPGAを介して画像処理と機器制御を一元化するとよいでしょう。FPGAビジョンシステムは、高速検査や視覚フィードバック制御をはじめ、優れた画質と迅速な応答が重視される用途で広く使用されています。

半導体検査におけるリアルタイムなHDR補正と機器制御

半導体検査

ウエハー検査や基板検査では、反射性の異なる物体を高速で撮影するため、画像のデータ容量が増大します。FPGA上でHDR補正を行い、画像のコントラストを向上させたうえでホストPCに転送すれば、データ容量を抑えられます。
高速外観検査

高速外観検査

外観検査(AOI)のタクトタイムを短縮するには、撮像タイミングの正確に制御しなければなりません。FPGAビジョンシステムであれば、ホスト側に負荷をかけることなく、リアルタイムな制御を実現できます。
視覚フィードバック制御

視覚フィードバック制御

視覚情報を瞬時にフィードバックし、ロボットの動作を制御しなければならない場合、ソフトウェアよりもFPGAのほうがタイムラグを抑えられます。

FPGAによるレイテンシーの低減と撮像の一貫性の確保


FPGAで画像を処理するメリット
FPGAによるピクセル単位の画像処理:低レイテンシーかつシステムI/Oの制約がないため、CPUによるフレーム単位の画像処理と比較してリアルタイム性が高い

撮像からフィードバックまでの時間の短縮

画像解析に基づいてフィードバック制御を行う場合、撮像からフィードバックまでの時間をいかに短縮するかが非常に重要になります。従来のビジョンシステムは、画像データをホストPCに転送したうえで、制御信号を生成しなければならず、ソフトウェア処理・システム負荷・機器同期の関係上、レイテンシーやタイムラグが発生していました。

一方、FPGA搭載フレームグラバーを介して画像解析と機器制御を行い、画像を取り込みながら、制御信号を生成すれば、往復処理の必要がなくなるため、リアルタイムかつ一貫したフィードバックを実現できます。


FPGAによる画像処理
FPGA処理とRS232通信を組み合わせることで、スペースが限られた検査環境においても、リアルタイムな欠陥検出とフィードバックを実現

画質と製造速度の両立

高速検査では、画質が欠陥の検出精度を左右します。対象物の反射性や照明条件にかかわらず、正確な解析を行うには、フレーム単位の画像補正が求められますが、ホストPC上で補正を行うと、画像処理やデータ転送に時間がかかり、製造速度が低下してしまいます。

このような場合は、FPGA搭載フレームグラバーを導入し、画像処理と機器制御を一元化するとよいでしょう。最大フレームレートを維持したまま、上流側でHDRトーンマッピングなどの補正を行えば、画質が安定するだけでなく、応答速度のバラつきも抑えられます。

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FPGA処理とシリアル通信(RS232など)を組み合わせることで、リアルタイムな欠陥検出とフィードバックを実現
FPGA処理とシリアル通信(RS232など)を組み合わせることで、リアルタイムな欠陥検出とフィードバックを実現

活用事例:リアルタイムな照明制御

外観検査において、対象物の表面形状・質感や工程の違いにかかわらず、一貫した検査精度を確保するには、状況に応じて照明を調整しなければなりません

FPGA上で照明を制御すれば、画像から得られた情報(明るさなど)に基づき、外部機器に対して各種信号をリアルタイムに送信できます。

信号生成、インターフェース制御、システム構築をはじめ、ソリューションの詳細については、活用事例「FPGAによるリアルタイムな照明制御と信号処理」をご覧ください。


画像解析に基づいてフィードバック制御を行う場合、ホストPCに画像データを転送すると、レイテンシーやタイムラグが発生しますが、FPGAを介して画像処理と機器制御を一元化すれば、画像を取り込みながら、リアルタイムにフィードバックを行うことができます。
Chanee Lee
ソフトウェアソリューション部門フィールドアプリケーションエンジニア

FPGA上で画像処理と機器制御を行うメリット

リアルタイムな画像処理と機器制御により、撮像からフィードバックまでの時間を大幅に短縮できるFPGA。その主なメリットは、以下の通りです。

  • ホストPCの処理タイミングに左右されることなく、同一サイクル内でフィードバックを行うことが可能

  • システム負荷やOSスケジューリングにかかわらず、リアルタイムかつ一貫した制御を実現

  • FPGAを介して画像処理と機器制御を一元化することで、システム構造を簡易化しながら、レイテンシーを低減


使用製品

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