マシンビジョンによる半導体向けICテストハンドラーの信頼性向上
確実なコンタクト、高スループット、インラインのデバイス検証を実現
AI(人工知能)やHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)、アドバンストパッケージング(先進パッケージング)の普及に伴い、半導体検査が複雑化しています。特にダイレベルの検査や半製品の検査が求められる場合、確実なコンタクト、高スループットに加え、インラインのデバイス検証も求められます。以下では、マシンビジョンを活用し、ICテストハンドラーの信頼性を向上させることで、これらの課題を解決する方法について解説します。

次世代ICテストハンドラーの撮像課題と対策

高精度な位置合わせによる確実なコンタクト
デバイスや検査インターフェースが高度化し、位置合わせの要件が厳しくなるなか、DUT(被測定デバイス)の位置やアライメントマークを特定したうえで、電気的コンタクトを行う前に正確なX/Y/θ座標を算出できるICテストハンドラーが求められています。しかし、低コントラストや反射面、デバイスのサイズの違いなどに対応しながら、高精度な撮像を実現することは容易ではありません。
Baslerでは、エリアスキャンカメラ、レンズ、照明、画像補正機能を最適に組み合わせたビジョンソリューションをご提供しています。特にカメラの画素数については、単にMPの数値だけで判断するのではなく、視野角、アライメントマークのサイズ、位置合わせ精度などを考慮して決定しており、ICテストハンドラーの幅広い撮像に対応したコンパクトな低画素カメラ(1~5MP)に加え、広視野撮像や高解像度撮像に最適な高画素カメラも取り揃えています。
位置合わせ精度が向上すれば、コンタクト不良や誤判定が減少するだけでなく、コンタクターの摩耗も抑えられます。
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製造速度と撮像精度の両立
検査のスループットが高くなるほど、位置合わせや検証に使える時間は短くなります。また、デバイスを高速搬送する場合、画像ブレを抑えるために短時間露光が必要です。このほか、安定した画質を確保するには、十分な照明と正確な同期も欠かせません。
Baslerでは、中~高フレームレート(最大523fps)に対応したグローバルシャッター方式のエリアスキャンカメラdartに加え、照明やトリガーボードもご提供しています。なお、大量検査を行う用途では、中程度の画素数とフレームレートに対応したカメラ、高速検査を行う用途では、高フレームレートに対応したカメラを選択するとよいでしょう。
さらに、実際の搬送状況や必要解像度に合わせて撮像設定を調整すれば、検査速度を低下させることなく、安定して画像を取得できます。

作業の種類に応じた解像度の調整
ICテストハンドラーは、分類、検査、位置合わせ、向き・部品抜けの確認をはじめ、幅広い作業でビジョンシステムを使用しますが、作業の種類によって最適な解像度、視野角、撮像速度、システムサイズが異なります。
なかでも、解像度は最も差が大きい要素です。部品抜けの確認は低画素カメラ(1~5MP)で十分ですが、要件の厳しい分類・検査・位置合わせは中画素カメラ(5MP以上)、さらに広視野撮像や高解像度撮像が求められる場合は、分解能を確保するために高画素カメラ(8~25MP)が必要になります。
解像度が高ければよいというわけではありません。必要な分解能と検査速度に基づき、カメラ、レンズ、照明を最適に組み合わせることが重要です。

2D撮像以外のビジョンソリューション
一部のICテストハンドラーは、従来のエリアスキャンカメラによる2D撮像では取得できない情報が求められます。
例えば、ストリップやトレイを検査する場合、チップの反りによって高さにバラつきが発生すると、たとえX/Y/θ座標が正しくても、コンタクト位置がずれるおそれがあります。高さ情報とプロファイル情報を取得できる3Dカメラであれば、チップの反りの検出やZ座標の補正が可能です。一方、広い面やエッジ部を連続的に検査する場合は、ラインスキャンカメラを使用するとよいでしょう。
エリアスキャンカメラに代わる選択肢として、高さ情報の収集には3Dカメラ、広い面の高解像度撮像にはラインスキャンをおすすめします。
ICテストハンドラーの開発案件では、撮像要件の多様化が進んでいます。従来の大量検査では、コンパクト、高速かつ信頼性に優れたカメラが必要になる一方で、新たな検査用途では、正確な位置合わせや高解像度撮像、3D情報の収集が求められる場合もあります。そのため、実際の検査内容や搬送状況を把握したうえで、最適なビジョンシステムを設計することが非常に重要です。

ICテストハンドラー向けビジョンソリューション
信頼性の高い検査:正確な位置合わせと安定した撮像により、一貫したコンタクトと検証を実現
高スループット:作業の種類に応じて撮像やトリガー、照明を調整することで、検査の高速化に対応
柔軟な設計:小型カメラから高画素カメラに至るまで、豊富な製品ラインナップを活かし、さまざまな構造やサイズのビジョンシステムを構築可能
短い開発期間:視野角、位置合わせ精度、検査速度、統合環境などを考慮したうえで、カメラ、レンズ、照明、ソフトウェアを最適に組み合わせることで、オーバースペックを防止しながら、作業内容に合ったビジョンシステムを構築
使用製品
ご紹介したソリューションの導入には、以下の製品が最適です。


