SWIRカメラによる稼働中の太陽光パネル検査
- 顧客
- MBJ Solutions GmbH
- 所在地
- ドイツ・アーレンスブルク
- 日付
- 2025
太陽光パネルの隠れた欠陥は、太陽光発電システムの性能と製品寿命の低下につながります。MBJ Solutions社が開発した太陽光パネル検査装置には、Basler ace 2 X visSWIRが搭載されており、励起状態のシリコンセルから放射されるSWIR(短波長赤外)帯域の光子を解析することで、稼働中の太陽光パネルの欠陥を迅速に検出できます。
発電性能の維持に欠かせない太陽光パネルの定期検査
太陽光発電システムを長期にわたって運用していると、さまざまな環境要因によってパネルに欠陥が発生します。これらの欠陥を放置すると、発電性能と効率が低下するだけでなく、安全性にも悪影響を及ぼすため、定期的な検査を実施し、不良のあるパネルを早期に交換しなければなりません。

太陽光パネル検査にSWIRカメラが適している理由
太陽光パネルは、そのほとんどがシリコンセルを使用しています。光を受けて電子が励起状態になると、シリコンセルから最大波長約1150nmの光子(電磁波)が放出されますが、欠陥(微細な亀裂、層間剥離、ホットスポット、通電不良、部材の劣化など)があると、光子が減少または変化します。900~1700nmの波長帯域に対応したSWIRカメラであれば、これらの光子を捉えて欠陥を検出できるため、太陽光パネル検査に適しているといえます。

MBJ Quickcheckの特長
一般的な太陽光パネル検査に採用されているEL(エレクトロルミネセンス:電界発光)法は、検査時に太陽光パネルを取り外すか、絶縁状態にする必要があります。しかも、電界を印加してシリコンセルの発光の有無を確認するため、夜間または照明条件の整った場所で検査を行わなければならず、時間がかかり、効率もよくありません。
一方、MBJ Quickcheckに採用されているPL(フォトルミネセンス:蛍光発光)法は、内蔵のLED照明から太陽光パネルに向かって光を照射した後、Basler ace 2 X visSWIRを使用して励起状態のシリコンセルから放出される光子を捉えるため、日中の稼働中でも太陽光パネルを検査できます。
長期にわたって提携しているBasler社のお陰で、開発段階からさまざまなSWIRカメラを使用して試験を行うことができました。技術サポートチームからの的確なアドバイスに加え、一貫した製品品質も、Basler社のSWIRカメラを採用した決め手です。このほか、コンパクトな装置設計とソフトウェア開発を推進するうえで、Basler社のソフトウェアプラットフォームも非常に役立ちました。

Basler ace 2 X visSWIRによる蛍光撮影
MBJ Quickcheckには、Basler ace 2 X visSWIR(a2A640-240gmSWIR)、LED照明、バンドパスフィルター、レンズが搭載されており、コンパクトでありながら、蛍光撮影に対応しています。
波長範囲400~1700nm(可視光+SWIR):1150nmの蛍光撮影に対応
画素数0.3MP:太陽光パネルを複数回にわけて撮影し、高解像度画像を取得することで、全体的な解析精度を向上
フレームレート240fps:蛍光信号と背景ノイズの分離が可能
InGaAsセンサー:ソニー社製SenSWIR技術搭載センサー(IMX991)を採用
GigEインターフェース:最大帯域幅1Gbpsを実現
カメラ内蔵型画像補正機能:背景を均一化するラインノイズ除去と、画素欠陥を動的に補正するピクセル補正ビヨンドを搭載
SWIR関連製品
MBJ Solutions社について
MBJ Solutions社(本社:ドイツ・アーレンスブルク)は、検査・測定装置を提供する太陽光発電業界のリーディングカンパニーです。16年以上にわたって革新的な製品の開発に取り組み、世界中で650台以上の導入実績を誇るなど、太陽光発電システムの品質管理と長期的な効率性・信頼性の向上に貢献しています。