不透明容器の充填量測定におけるpylon画像処理ツールの活用
従来型アルゴリズムをベースにしたSWIRビジョンシステム
液体・粘体・粉体製品の品質管理に重要な充填量測定。以下では、SWIR(短波長赤外)カメラの非可視光撮影と、従来型アルゴリズムをベースにしたpylon画像処理ツールのシンプルなエッジ検出により、不透明容器の充填量を測定する方法について解説します。
SWIRビジョンシステムとpylon画像処理ツールによる充填量測定
液体・粘体・粉体製品を製造する際には、品質管理の一環として外観検査に加え、充填量測定が行われます。しかし、充填レベル(充填高さ)を素早く正確に読み取るには、最先端の画像処理技術が欠かせません。

ace 2 X visSWIRによる品質管理
可視光から非可視光帯域までの撮像に対応した ace 2 X visSWIR と専用の SWIR照明 を組み合わせれば、不透明容器の外観検査と充填量測定を同時に行うことができます。
SWIR光には、ほとんどの樹脂やガラスを透過する性質があるため、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)など不透明なプラスチック容器に入っている食品・医薬品・化粧品の充填量測定に特に適しています。
簡単2ステップ:pylon画像処理ツールによる充填レベルの読み取り
ワークベンチと専用のカメラツールを使用してカメラを制御
pylon画像処理ツールの測定ツールを使用し、エッジ検出により液体・粘体・粉体製品の充填レベルを読み取った後、Positions_pxの画像座標(公称値)との差を算出
画像座標(ピクセル単位)からワールド座標(メートル単位)への変換
pylon画像処理ツールの測定ツールは、画像内のピクセルの位置、つまり画像座標に基づいてピクセル間の距離を測定します。この時、同じくpylon画像処理ツールのキャリブレーション&平行化処理ツールを使用してキャリブレーションを行えば、画像座標(ピクセル単位)をワールド座標(メートル単位)に変換することができます。
このように、pylon画像処理ツールの2種類のツールを組み合わせることで、高度な画像処理パイプラインの構築が可能になります。