FPGA搭載フレームグラバーとアルゴリズムを活用した画像式オートフォーカスソリューション
概要
一般的なオートフォーカス方式には、画像式とレーザー式の2種類があります。レーザー式オートフォーカスの場合、高速ピント合わせは可能ですが、システム構築が複雑で、ハードウェアの仕様によってアルゴリズムの性能が左右されてしまいます。これに対し、利便性と柔軟性に優れた画像式オートフォーカスであれば、レーザー式より幅広い産業用途に対応できます。
画像式オートフォーカスシステムを構築するには、撮影距離の異なる物体を的確に捉えられるレンズ(液体レンズなど)に加え、焦点位置を変更しながら撮影した複数の画像から最もピントが合ったものを抽出するアルゴリズムも必要になります。
課題
フォーカスチューナブルレンズとも呼ばれている液体レンズは、電気信号でレンズの屈性率を変化させることで、焦点位置を変更することができます。
しかし、液体レンズを使用してオートフォーカスシステムを構築するには、液体レンズとマシンビジョンカメラを同期する以外にも、複数の撮影画像から最もピントが合ったものを抽出するアルゴリズムを開発する必要があります。しかも、その際にCPU負荷にも配慮しなければなりません。
さまざまなハードウェアとAPIを組み合わせながら、さらにアルゴリズムも開発する場合、システムエンジニアとビジョンエンジニアが協力したとしても、システム構築に最低でも数週間から数か月の期間が求められます。
ソリューション
Baslerの画像式オートフォーカスソリューションは、カメラ、液体レンズ、FPGA搭載フレームグラバー、独自開発のアルゴリズムで構成されています。
そのうち、カメラと液体レンズはフレームグラバーのトリガー信号により同期されており、焦点位置を変更しながら撮影を行います。撮影が終了すると、フレームグラバーのFPGAに実装されたアルゴリズムが複数の撮影画像から最もピントが合ったものを抽出します。
メリット
液体レンズと各種単焦点レンズを柔軟に組み合わせられるため、撮影距離を変更しなくてもピント合わせが可能
フレームグラバーのFPGAに実装されたアルゴリズムで画像処理を行うことで、CPU負荷を抑えながら、システム構築にかかる時間を大幅に短縮
高倍率レンズにも対応しており、さらなる用途の拡大が可能
使用製品
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