1時間以内に新型コロナ判定:Basler dart搭載のFluxergy社製検査システム
- 顧客
- Fluxergy LLC.
- 所在地
- アメリカ・カリフォルニア州アーバイン
- 日付
- 2020年
低コストな持ち運び式の検査システム
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威を振るい、簡単かつ安価で高精度な臨床検査を求める声が高まるなか、病院や医師が検体を送付する必要がある通常の臨床検査より短い時間で結果が判明する簡易検査に注目が集まっています。今回の顧客であるFluxergy社は、2013年に設立されたアメリカのスタートアップ企業で、革新的な臨床検査ソリューションを提供しています。同社が開発した持ち運び式の簡易検査システムは、Fluxergy Card(使い捨てカートリッジ)、Fluxergy Analyzer(分析機器)、Fluxergy Works(タブレット用ソフトウェア)で構成されており、ムダのない低コストな設計に加え、臨床検査技師、臨床医、獣医、その他医療関係者を含め、誰でも簡単に操作できること、さらに1つの検体に対して一度に最大30種類の診断が可能であることを大きな特長としています。
迅速な判定を可能にするBasler dartとFluxergy Works
どこでも持ち運び可能で、内容により15~60分以内に判定結果がわかる今回の検査システムは、新型コロナウイルスの検査にも対応しており、1時間以内に感染の有無がわかります。システムを構成するハードウェアのうち、Fluxergy CardとFluxergy Analyzerには、プリント基板(PCB)とマイクロ流体デバイスの製造技術が使用されるなど、コストとスケーラビリティを重視した設計になっています。一方、カメラモジュールにはBasler dart(daA1280-54um)を各2台搭載。タブレット用ソフトウェアのFluxergy Worksについては、1台のローカルサーバーで最大256台の分析機器を制御できるほか、クラウド接続機能も備えています。
検査対象のさらなる拡大に向けて
Fluxergy社では、PCRと血清(免疫化学)による複合検査や、新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ、その他呼吸器感染症の診断が可能な呼吸器パネルの開発を含め、次の感染症流行期に向けた検査体制の強化に取り組んでいます。
使用製品
ご紹介したソリューションの導入には、以下の製品が最適です。