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スマートウォッチ、スマートホーム、スマートシティ:IoTで広がる未来の世界

電子機器は、日々進化を続けています。時間を表示するだけでなく、十分な運動をしているかを確認し、ソーシャルメディア上の最新ニュースまで伝えてくれるスマートウォッチ。スーパーマーケットで買い物をしながら冷蔵庫の中に牛乳が残っているかをチェックしたり、仕事から帰宅した時に暖かく快適に過ごせるように暖房をリモート操作したりすることができるスマートホーム。

これらの用途に共通して言えるのが、すべての機器がインターネットでつながっているということです。この技術は「モノのインターネット」(Internet of Things:IoT)と呼ばれ、今大きな話題となっています。もちろん、IoTで実現できるものはスマートホームだけではありません。スマートシティという言葉もあることをご存知でしょうか?この記事では、交通関連用途を例に挙げ、機器がつながることによって得られる力とそのメリットについてご紹介します。

あなたは今、大事な会議に向かうためにある街へと車を走らせており、目的地周辺の駐車場の状況を知りたいと思っています。その街の駐車場は一杯であることが多いのですが、今回の目的地周辺では空いていることもあります。この時、あなたならどのようにして駐車場の状況を調べますか?

未来の世界では、携帯のアプリを起動して目的地を伝えれば、その周辺の駐車場の写真が送られ、空車状況を確認できるようになります。空いている駐車スペースがあれば通知が届き、到着時刻に空車がある可能性を表示したり、可能な場合は何らかの方法で事前に予約したりすることもできるかもしれせん。これは、カメラネットワークが実現する「スマートシティ」の可能性のほんの一例です。

あらゆる場所にカメラを設置し、クラウドに接続する方法

カメラ自体は、クラウドシステムの末端にあるものに過ぎません。カメラは、光子を電子に変換し、その電子の数を数えることによって撮影を行います(詳細については、デジタルカメラの仕組みをご覧ください)。こうして画像が生成されるわけですが、多い時には30fpsの速度で1000万ピクセルもの画素を処理することもあります。これだけ膨大なデータを送信するには長い時間が必要で、クラウドプロバイダーのサービス形態によっては多くのコストがかかる可能性もあるため、そのすべてをクラウドに送ることは現実的ではありません。そこで登場するのが、カメラのすぐ近くで処理を行う「エッジコンピューティング」と呼ばれる技術です。このような処理をコンパクトかつ独立して行う方法として、エンベデッドプロセッシングボードの活用が考えられます。プロセッシングボードは、あなたが本当に知りたいこと(上記で例に挙げた駐車場の空車状況など)を教えてくれるシステムの中枢となる部分です。プロセッシングボードの技術的な詳細については、さまざまなプロセッシングボードについてご紹介しているVision Campusの記事をご覧ください。撮影したものが車であるのか、それとも何か別の動いている物であるのかを判別するには、ニューラルネットワークを利用することもできます。

システムの中枢となるプロセッシングボードは、駐車場に空きがあるかを確認し、その結果をクラウドサービスに送信します。この作業は、状況が変化する(空車の有無)ごとに行われます。アプリを起動してクラウドサービスに接続すれば、GPSによって位置情報が特定され、最寄りの駐車場の状況について調べることができます。そして、選択画面が表示され、車1台分の駐車スペースがある場所の画像が送られてきます。車種や駐車技術によっては、その駐車スペースが狭すぎる可能性もあるため、状況に合わせて好きな場所を選択します。駐車スペースを選択すると、アプリがクラウドサービスにメッセージを送信してその駐車スペースを予約し、ポールを上昇させてあなたが到着するまでその場所をキープしたり、予約済みの表示を行ったりします。これが、スマートシティが持つ多くの可能性の一例です。

スマートシティは、IoTで広がる世界のほんの一部に過ぎません。客観的に見ると、IoTとはクラウド(またはインターネット)に接続された単なるセンサーの集合体であると言えます。そして、これらにつながっているモノとなるのがカメラやプロセッシングボード、駐車予約済みの表示、携帯電話なのです。このような世界を実現するには、まだまだ多くの課題を解決する必要があります。しかし、監視するためではなく、より実用的なサービスを提供するためにカメラが設置されているスマートシティで生活することは、そう遠い未来の話ではありません。