もちろん、市場に存在するインターフェースはUSB 3.0だけではありません。ほかにも人気のインターフェースとしてGigE(Gigabit Ethernet)やCamera Link 、FireWire、USB 2.0などがあります。これらのインターフェースにはそれぞれ長所と短所があり、理想的な用途も異なります。例えば、GigEは長いケーブルにも対応でき、Camera Linkは広い帯域幅が必要な用途に最適です。
FireWireとUSB 2.0は古いうえに性能に限界があり、しかも対応機器の数も減少していることから、簡単におすすめできるものではなくなりました。FireWireはその優れたプラグアンドプレイ機能とリアルタイム互換性で一世を風靡しましたが、今では手頃な価格の対応機器が少なくなってきており、今後も減少傾向は続くと見られます。また、対応機器に不良があった場合についても、交換が難しいうえにコストもかかることから、FireWireは近いうちに市場から姿を消すと見られます。USB 2.0対応機器は低価格で汎用性も高いですが、インターフェースとしてすでに次の世代のUSB 3.0に追い越されています。このことに関する詳細については、後ほどさらに検討を進めます。
インターフェースを選定する際には、各用途の要件に応じてCamera Link、GigE、USB 3.0の中から最適なものを選ぶのが一般的です。
様々なインターフェースの持つ強みを組み合わせたUSB 3.0は、Camera LinkとGigEとの間にある速度の差を解消するために必要な帯域幅を持っているほか、プラグアンドプレイ対応でCPU負荷が低く、信頼性の高い産業用カメラ規格USB3 Visionも確立されています。しかも、USB 3.0はホストとデバイス間のデータ転送において高い信頼性を誇り、(バッファー)メモリーも内蔵しているため、産業用途において最高の安定性を発揮します。