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業界初:Baslerが新たにお届けするビヨンド機能

ace 2 Proには、新登場のビヨンド機能が搭載されています。この機能には特許を取得した(一部申請中)独自の技術が使用されており、ビジョンシステムの性能を向上させながら、運用コストも削減できます。

次世代の新機能コンプレッションビヨンド

システムの性能を左右するGigEの帯域幅

Baslerが新たにお届けするカメラ内蔵型機能コンプレッションビヨンドがあれば、帯域幅をより有効に利用できます。

データ圧縮によりGigEの帯域幅を最大限に活用:コンプレッションビヨンド

産業用画像処理に活用されているマシンビジョン用ギガビットイーサネット(GigE Vision)には、複数のカメラを有するシステムを効率的に運用できる、最大ケーブル長100mの低価格なネットワークケーブルを使用できるなど、さまざまなメリットがあります。一般的な画像処理では、120MB/秒のデータ転送速度があれば十分です。

しかし、高解像度化・高フレームレート化が進むなか、データ転送速度の向上を求める声も増えています。CoaXPress 2.0や10GigEなどの新型インターフェースを導入すれば、従来の約10倍のデータ転送速度を実現することも可能ですが、多くの用途ではそこまでの速度が必要なく、コストもかさみます。

それよりも、既存の帯域幅を有効利用するほうが合理的です。カメラの内部でデータを直接圧縮すれば、撮影対象にもよりますが、最大フレームレートが2~3倍上昇します。

ace 2コンプレッションビヨンド搭載モデル

コンプレッションビヨンドの仕組み

コンプレッションビヨンドは、高性能なFPGAを使用し、カメラの内部で画像データを直接圧縮する機能です。

この機能では、画像データの重複部分を除外することにより、ロスレス圧縮を行います。過去に広く普及していたモールス信号と同様に、画像データの圧縮でも信号の変換を行います。この作業はコーディングと呼ばれ、データブロックごとにコードを割り当てます。頻繁に登場するビットパターンは短いコード、珍しいビットパターンには長いコードが適用されます。このようにして重複部分を少なくすれば、全体のデータ量が減少します。

つまり、重複部分の多い画像データのほうが圧縮しやすいといえます。データをどこまで圧縮できるかは、実際の撮影対象によって決まります。

画像の比較

コンプレッションビヨンド使用前の画像
コンプレッションビヨンド使用前の画像
コンプレッションビヨンド使用後の画像(圧縮係数2.6)
コンプレッションビヨンド使用後の画像(圧縮係数2.6)

Baslerコードブックによるエンコーディング

データのエンコーディングは、コードブックを使用して行われます。コンプレッションビヨンドには、Baslerがマシンビジョン向けに開発した独自のコードブックが採用されており、エントロピーコーディングを行うことにより、元の画質を維持しながらデータ量のみを大幅に抑えるロスレス圧縮が可能になっています。

また、生成した画像データは圧縮した状態で保存できるため、ストレージ容量の節約やコスト削減にもつながります。

とはいえ、用途によって圧縮が必要なデータ量も異なります。コンプレッションビヨンドでは、圧縮係数の調整やデータ量がより少なくなるロッシー圧縮を含め、詳細な機能設定が可能であるため、要件に応じて画像サイズと画質のバランスを変更し、最適な画像データを生成できます。

次世代の新機能ピクセルビヨンド

視野角を変えずに解像度のみを低くしたい、一般的なビニング機能では物足りない、フレームレートを向上させたい、生産が終了したセンサーから新センサーにスムーズに移行したい場合などに最適

ピクセルビヨンドがあれば、要件に応じてセンサーをカスタマイズできます。

ピクセルサイズを自由に調整できるピクセルビヨンド

センサー上の隣り合うピクセルを1つにまとめて読み出すことをビニングと呼びます。画像の明るさの上昇、データ量の低減からフレームレートの向上、さらには生産が終了したセンサーから新センサーへの移行に至るまで、ビニングはさまざまなシーンで活用されています。

さらに、この機能があれば、視野角を変えずに解像度のみを低くしたり、SN比やダイナミックレンジといったセンサーの性能を改善したりすることも可能です。理論上、ビニングを行うとデータ量の低減、フレームレートの向上、露光時間の短縮、画像の明るさの上昇などのメリットが得られます。しかし、ビニング係数に整数しか指定できないことが大きなネックとなっていました。

ace 2コンプレッションビヨンド搭載モデル

ピクセルビヨンドの特長

整数の係数しか指定できない従来のビニング

従来のビニングは、センサー上の全ピクセルに適用されます。しかも、ビニング係数に整数を指定しなければならないため、解像度が2×2ビニングで4分の1、3×3ビニングでは9分の1に大幅に低下するなど、最適な解像度に調整することが非常に難しく、かえってデメリットになる場合さえもありました。

Baslerのピクセルビヨンドでは、ビニング係数として整数以外に小数点以下の数値も指定できるため、柔軟性が大幅に向上しています。ピクセルビヨンドを使用すれば、最高解像度の4分の1の値を最低値としてセンサーの解像度を自由に調整できます。ピクセルの前処理は、カメラ内部の高性能なFPGA上で行われる仕組みになっており、その際にはBaslerが開発した画期的な補間アルゴリズムが適用されます。

ピクセルサイズをより柔軟に調整できるピクセルビヨンド

解像度を細かく調整することにより、帯域幅を有効利用するだけでなく、ホスト側のデータ処理量も大幅に低減できることがピクセルビヨンドの大きなメリットです。

しかも、ピクセルビヨンドには、さまざまなセンサーの性能を再現するモードも搭載されているため、生産が終了したセンサーから新センサーに移行する場合でも、時間をかけてビジョンシステムを再構築しなくて済みます。また、ニアレストネイバー法、バイリニア法といった従来の補完法を使用して別のセンサーの性能を再現しようとすると、EMVAデータにまで影響が及ぶおそれがありますが、ピクセルビヨンドならその心配もありません。