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ムダのないエンベデッドビジョンシステムを実現するBaslerの新型インターフェースBCON
BCON(Basler Connectivity)は、既存のエンベデッドシステム向けのデータ転送規格(LVDS、MIPI CSI-2など)に高い信頼性と生産性を誇るマシンビジョン機能を加えたインターフェースです。しかも、マシンビジョン規格(GenICam)に準拠し、pylon SDKも使用できるため、これまでにない運用性を実現しています。
MIPI CSI-2またはLVDSに対応し、画像データを高い信頼性で高速転送するBCONをBaslerのボードレベルカメラdartに搭載すれば、ムダのないエンベデッドビジョンシステムが構築できるほか、低コストで柔軟性の高い機能により、画像を効果的に処理することが可能です。
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MIPI対応インターフェースBCON
CSI-2はもともと民生用携帯電話モジュール向けに開発されたインターフェースですが、これに画像の撮影、カメラの高度な設定といった必要不可欠なマシンビジョン機能を追加し、GenICam規格に準拠させたものがMIPI対応インターフェースBCONです。
MIPI CSI-2は、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)アライアンスが策定したカメラインターフェースで、CSI-2にはCamera Serial Interface of the 2nd generation(第2世代カメラシリアルインターフェース)の意味があります。CSI-2は今やモバイル機器にとって必要不可欠なカメラインターフェースとなっており、携帯電話のカメラモジュールとプロセッサーの接続などの用途に使用されています。ほとんどのエンベデッドプロセッサー(SoCなど)に2つ搭載されているCSI-2は、理想的な帯域幅(最大750MB/秒)を有していることに加え、追加のハードウェアも必要ないことから、BaslerのカメラモジュールdartとSoCを直接接続することができる経済的なインターフェースであるといえます。さらに、Baslerが提供する各種プラットフォームに対応したドライバーとpylon Camera Software Suiteも組み合わせれば、追加の開発コストをかけることなく、dartをプラグアンドプレイのように運用することができます。
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LVDS対応インターフェースBCON
LVDS(Low Voltage Differential Signaling)とは、高速データ転送を行うインターフェース規格のことですが、画像転送に関する詳細な規定はありません。Baslerでは、約30年にわたってマシンビジョン業界に携わってきた経験を生かし、高速で信頼性の高いデータ転送を実現するシンプルなプロトコルを開発しました。その結果生まれたLVDS対応インターフェースBCONは、FPGA(Field Programmable Gate Array)、FPGA搭載のSoC(1枚のチップにFPGAと処理ユニットを搭載したもの)などのLVDS製品に接続できる最高の柔軟性を有しており、幅広いシステムに対応し、各要件に合わせて調整もできることから、多くの用途に理想的です。また、FPGAと組み合わせることにより、デジタル画像処理の効率性を最大限に高めているため、ビジョンシステムの全体的な運用コストも削減できます。
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フレキシブルフラットケーブルによる簡単接続
FPGAやSoC(System on Chip)を搭載したエンベデッドシステムでは、一般的に28ピン仕様のコネクターが採用されており、MIPI CSI-2またはLVDS対応の画像転送レーンを持つほか、信号の出入力や電源供給も行うことができます。さらに、pylon SDKを通じてカメラ設定を行う際に使用する標準化されたCCI対応レーン(MIPI対応インターフェースBCON)またはI²C対応レーン(LVDS対応インターフェースBCON)も備えています。BCONがあれば、ケーブル1本でカメラを簡単にエンベデッドシステムに接続することが可能です。フレキシブルフラットケーブルにはさまざまなサイズや技術仕様に対応したものがあるため、経済的でムダのないシステムを簡単に構築できます。
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Basler pylon Camera Software Suite
信頼性が高く使いやすいpylon APIは、Basler dartのLVDS対応インターフェースBCON搭載モデルとMIPI対応インターフェースBCON搭載モデルでも使用可能なほか、Linux(x86、ARM)システムに対応しており、各種アプリケーションの作成に使用するプログラミングインターフェースも、USB 3.0などの他のインターフェースと同様のものを使用しています。このことから、dart USB搭載モデルからdart MIPI対応インターフェースBCON搭載モデルへの移行なども非常に簡単に行うことができます。
MIPI対応インターフェースBCON:
dart MIPI対応インターフェースBCON搭載モデルでは、pylon Camera Software Suiteを通じてdartと対応するプロセッシングプラットフォームをプラグアンドプレイのように接続することが可能なドライバーパッケージをご提供しており、GenICam規格にも準拠しているため、他のBaslerカメラと同じように運用することができます。また、pylonには幅広いインターフェースに対応している統一されたAPIが使用されているため、最小限の変更のみで、別のBaslerカメラ用に作成したコードをdart MIPI対応インターフェースBCON搭載モデルに再利用したり、別のカメラインターフェース(USB 3.0)で使用している既存のアプリケーションをMIPI用に変換したりすることも可能です。
LVDS対応インターフェースBCON:
GenICam規格に準拠しているため、LinuxシステムのI²Cバスを通じてカメラの設定を行います。必要なドライバーアダプターは、pylonにおいてソースコードサンプルとコンパイル済みバイナリファイルの形式でご提供しています。新たに追加されたC APIハードウェアアダプターを使用すれば、ユーザー専用のI²Cアダプターを作成することも可能です。pylonのサンプル実装は、各種用途に利用できます。もちろん、コンパイル済みバイナリファイルをそのまま使用することも可能です。
pylonには実際に使用されているLVDS対応の画像撮影インターフェースに関する情報がないため、画像データの転送についてはユーザー自身でロジックを作成する必要がありますが、他の方法として、pylonのC APIを使用し、実際のインターフェースに合わせての画像撮影機能を実装することも可能です。こうすることで、画像撮影も含め、pylonを制限なくご使用いただけます。
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Basler dartシリーズ

Baslerでは、ボードレベルカメラdart用のインターフェースとして、エンベデッドシステムによる幅広い画像処理に使用可能なBCONをご提供しています。BCONとdartの組み合わせは、システムの構築・運用コストの削減に理想的です。dart BCON搭載モデルは、特にエンベデッドプロセッシングボードとの使用に適しており、センサーとカメラを中心としたムダのないビジョンシステムを構築できます。また、BCONを使用してエンベデッドシステムを開発すれば、追加の組み込みコストや作業なしでdartのモデルチェンジを行うことも可能です。
ボードレベルカメラというコンパクトなボディの中に高性能な画像補正機能を備えていることも、エンベデッドシステムの専門家が高く評価するdartの特長です。なかでも、カメラ側で直接画像補正を行うモデルは、システムの種類に左右されない最高の柔軟性を実現しています。一方、システム側のSoC上にある高性能な画像信号プロセッサー(ISP)を使用して画像補正を行うモデルもあり、こちらは経済的でムダのないシステムを構築できます。技術的な先駆者として国際的なインターフェース規格を30年にもわたってリードしてきた企業として、Baslerはdartシリーズを通じてビジョンシステムの品質、性能、信頼性、効率性をお約束します。
豊富な種類のモデルが揃うdartなら、レンズマウントのほか、解像度や速度などに合わせて各大手メーカーのセンサーをお選びいただけます。dartは、ビジョンシステムの性能改善と全体コストの削減を通して、お客様の競争力向上に貢献します。